幕張メッセで開催された「Japan Drone2025」「次世代エアモビリティEXPO」に行ってきました。

国内最大規模と言われるドローンの展示会、ジャパンドローン展を見学するのは筆者は2年ぶりです。
詳しいところは会期終了後にいろんなドローン関連メディアが詳しくリポートをしていただけることに期待しています。
2年前に見学したときに参加していた大手通信会社や機体メーカーが(昨年から?)ブースを出していませんでしたが、十分な熱気を感じました。

限られた時間でしたが事前に調べて見ようと思ったところを中心に見てきましたが、会場で初めて出会ったソリューション、プロダクツもたくさんありましたので気になった展示を筆者主観でご紹介します。
鳥獣害対策ドローン
当校のある小諸・佐久地域のみならず、今やあらゆる地域で鳥獣害に頭を悩まされている実情がありますが、対策にドローンが利用できないか?というご相談を自治体の方からもいただいています。
こういったご相談に応えられるソリューションはないかと探していましたところ、NTT e-Drone Technologyさんの展示を見つけました。
お話を聞いたところ、鳥(主にカラス)などが忌避するレーザー光パターンを発光させて追い払いができることは実証で確認していて、他の害鳥や鹿・猿などへの応用も実験している、とのことでした。
光だけではなく、音波や飛行のさせ方での追払い方法、自動運用化など今後さらに選択肢が増えていくと期待しています。
鳥獣害対策ドローン | NTTe-DroneTechnology
ドローンに搭載されたレーザー光が鳥獣を遠ざけ、鳥インフルエンザや豚熱の感染リスクを軽減します。 忌避装置(クルナレーザー)を搭載したドローンを活用し、効率的に鳥獣の生息や集まるエリアに定期的にレーザ照射を行い鳥獣の生息エリアを遠ざけます。
バッテリー保管庫(耐火リチウムイオンバッテリー保管庫)
お隣の市で昨年きのこの工場が火災になったことがあり、その原因がリチウムイオン電池の発火だということで、ドローンのバッテリーの保管について「ちゃんとやらねば」という気持ちが高まっております。
そんなおり、安曇野に製造工場があり、今回のドローンジャパンには次世代型ドローンポートを出展しているVFRさんのブースで株式会社カルカヤさんのエナバコという保管庫をお見かけしました。
火災からバッテリーを守るのではなく、バッテリーの発火を外に広げないための保管庫だそうです。現在試験環境を探しているとのこと。
予約もこのドローンジャパンに合わせて開始したそうです。
ENEBACO(エナバコ)|リチウムイオンバッテリー用耐火ロッカー|【火災対策・通知機能付き】安全な保管庫
エナバコの耐火ロッカーは、リチウムイオンバッテリーの火災リスクを最小限に抑えるために設計されています。
LRTK Phone(レフィクシア株式会社様の高精度測位デバイス)
LRTK Phoneはスマホにくっつけて、写真撮影をして歩くとその場で点群や3Dモデルが生成できちゃう端末です。
ドローン関係ないじゃん!というツールですが、こういうガジェットが大好きです。
LRTK Phone | Lefixea LRTK
スマホを用意するだけでRTK測位ができる「LRTK Phone」の紹介ページです。屋内測位、写真位置情報補完にご利用いただけます。
その他
・プログラミングLabシリーズ
レッドクリフさんのブースでお見かけした教育カリキュラム。小学校へドローンの出前授業に行くことがあるので、操縦体験だけではなくプログラミングで制御したりの体験もこれからは提供していきたいと思いました。
・プロ向け次世代ロケハンツール
GlobarXplore Proという空撮ロケハンツール。格安プランが登場したということで、OZORA さんのブースでご案内いただきました。実際に会場から佐久の空を飛んでみました。
GlobeXplore Pro バーチャルロケハンで撮影を効率化
Google EarthやCAD、フォトグラメトリなどを統合し、時間・天候・レンズまで自在にシミュレーション可能。 ロケハンのコストやコミュニケーション課題を一挙に解決!ドローンを活用した撮影計画を効率化するドローンシミュレーションソフト
個人的に一番収穫(?)だったのは東北ドローンさんのブースで、Phaseone P3の実務運用についてお話しが聞けたことでした。
ドローン用 PhaseOne P3 ペイロード
UAV Payload: Phase One offers professional camera solutions for aerial photography drone imaging such as bridge, railway, power line, wind turbine inspection drone.
今年のジャパンドローン2025で特徴的だなと感じたのは、ドローンの構成部品や素材、付帯サービス、AIがらみの制御や通信の技術、画像解析や運用支援に特化したブースが多かったということです。
これは新製品や新しい技術を展示するだけの場というよりは、協業相手を探す場所になってきたのかなという印象です。
来年も見学するかは未定ですが、どうなっていくのか楽しみです。
(筆者:ジュアバックドローンエキスパートアカデミー長野校教官半田かつ江)